
コスタセラ・アマローネのアートラベルコレクションの2019年度のアーティストには、中国のフー・シー(He Xi)氏が選ばれました。彼は絹やライスペーパー(画仙紙)に中国の顔料や墨を用いて描く、洗練された絵画の旗手です。「制約からの自由」をテーマに、自然界の中に人間のあり方を映し出す独自の表現を追求しています。彼の作品がラベルを飾るのは、コスタセラ 2001年ヴィンテージ。東洋の繊細な美学が、イタリアの熟成ワインに新たな彩りを添えています。

『津渡(Jin Du)』——古代中国語で「水による渡航・運搬」を意味するこの作品は、海の上を舞う蝶の群れを主題としています。それはまるで、海の両岸をつなぐ虹のように描かれています。インスピレーションの一つは、ロミオとジュリエットの舞台であるヴェローナです。この悲恋の物語は、中国のある伝説を想起させます。その結末では、不運な恋人同士が蝶となって空へ舞い上がるとされています。
もう一つの着想源は、探検家マルコ・ポーロの物語です。彼が中国から磁器や絹をヨーロッパにもたらしたことにちなみ、絹に描くことを選びました。
技法面では、海の波は自由で勢いのある筆致(写意/Xieyi)で表現されており、一方で蝶は中国絵画の伝統的で緻密な技法によって描かれています。ー フー・シー
“コスタセラ・コンテンポラリー・アート“とは?
ヴェネト州ヴァルポリチェッラ地区で250年以上の歴史をもつワイン生産者であるマァジ社が、2013年に始めたプロジェクトです。2年ごとにマァジおよびそのワインとゆかりのある国から、国際的に著名なアーティストを選び、同ワイナリーのアイコンワインであるコスタセラ・アマローネとその歴史的ラベルに捧げる作品の制作を依頼しています。作品はフロントラベルに印刷され、アートボトルとして保管できるように、ラベルは特別仕様となって貼り付けがされています。
「文化(culture)」という言葉は「耕す(to cultivate)」という動詞に由来しており、土地を耕す行為は、人々が長年培ってきた知恵の表れにほかなりません。したがって、芸術と優れたワインの生産という二つの文化的表現が意味のある対話を持つことは、決して不思議なことではありません。コスタセラとアートを結びつけることは自然な選択です。古代ローマ時代から造られてきた干しブドウ由来のこの有名なワインは、「アマローネ」という名のもと、現代においては芳醇で特別なワインへと進化してきました。そして今、共通の志のもとにアートと出会っています。この考え方こそが、「コスタセラ・コンテンポラリー・アート」プロジェクト誕生の原点です。
イタリア
ヴェローナ県リヴォリ・ヴェロネーゼのズアネ(アディジェ川右岸の台地)