【ヴィンテージ・レポート】1995年の冬から春にかけては概ね平年並みでしたが、初夏にはイタリア全体で寒波の影響が見られ、カンパーニア州内でも涼しく推移する時期がありました。そのため生育はやや遅れ気味となり、年全体としては気象の変動を伴うヴィンテージとなりました。もともと成熟が遅く、収穫が10月後半から11月上旬に及ぶタウラージにおいては、秋の気候推移が重要となりますが、この年は最終的にバランスの取れた成熟に到達しました。収穫量は控えめであったものの、品質面では「良年」と評価されており、明るい果実味にスパイスのニュアンス、しっかりとした酸とタンニンの芯を備えた、長期熟成に適したヴィンテージとなっています。
【味わい】縁に煉瓦色を帯びた深いルビー。赤系果実のコンポートやドライチェリーに、シナモン、ナツメグ、黒胡椒、革や土のニュアンスが溶け合います。味わいは引き締まった骨格を保ちながらも、長い瓶熟成によりタンニンは滑らかで包容力があり、芯の通った酸が全体に緊張感を与えています。成熟した果実味とスパイスが静かに持続し、長熟型タウラージの本質を雄弁に物語るヴィンテージです。
イタリア
カンパーニア州イルピーニア地方タウラージ村