【ヴィンテージ・レポート】この年の冬は、前半こそ冷涼で雨も少なめでしたが、2月には内陸部で大雪が降る厳しい寒さとなり、カンパーニャにとって1985年以来最も寒い冬となりました。3月最終週には季節外れの最初の熱波が訪れたかと思うと、復活祭(4月8 ~ 9日)前後には再び寒波に見舞われ、気温が大きく揺れ動きました。その後、4月後半から5月にかけては典型的な春の気候となり、降水量も平年を下回る穏やかなコンディションが続きました。6月初旬は極端さのない暖かく晴れた日が続きましたが、6月中旬から9月初旬にかけては灼熱の夏となり、高温多湿で雨はほとんど降らず、北アフリカ高気圧がほぼ7回連続で居座るという、過酷な気象条件が続きました。9 月に入っても暑さは残りましたが、極端さは和らぎ、夜は涼しくなり、時折激しい雨が降るようになります。10月も同様の傾向で、日中の最高気温は高いまま推移しつつ、中旬から下旬にかけてまとまった降雨があり、天候はより変わりやすく不安定なものとなりました。アリアニコの収穫は平年並みの時期に行われ、9 月中旬から11 月上旬まで続きました。収量は非常に少なく、すでに「不作」とされた2011 年をさらに下回るほどでしたが、特に晩熟型のイルピニアにとっては好条件となった年でもあります。こうして生ま
れたワインは、厳格で引き締まったスタイルを持ち、最初から瓶熟成による大きな伸びしろを感じさせる仕上がり。控えめでありながら芯の強さを備え、長期熟成への期待が自然と高まるヴィンテージです。
【味わい】濃密なルビー色。ブラックベリーやプラム、リコリス、ビターカカオのアロマに、鉄分を思わせるミネラル感が感じられます。味わいは厳格で、タンニンはまだしっかりと存在感を示し、酸とともに力強い骨格を形成しています。若々しさの中に深い奥行きがあり、長期熟成によって真価を発揮するタウラージです。
イタリア
カンパーニア州イルピーニア地方タウラージ村