Cultureカルチャー

2020年11月9日

黒いダイヤの歴史

フォアグラ、キャビアとならんで世界の三大珍味に上げられているのが、別名「黒いダイヤ」とも呼ばれているトリュフ。

実は、そのトリュフですがその歴史は古く、紀元前3000年頃のバビロニアまで遡ります。その時代、すでにトリュフの存在が知られていたとも言われており、シュメール人の食卓で楽しまれていたという証拠も残されています。

1世紀頃のギリシャでは、雨と雷の作用によりトリュフが誕生すると仮定されていたわけですが、著述家のプルタルコスは雷にちなんで、「トリュフは、雷を司る神ゼウスが樫の木の根元に投げた水・火・稲妻の融合で生まれたものである」と表現しました。そして、それを聞いた詩人ユウェナリスは、恋多き神としても有名なゼウスにちなんで、トリュフには「媚薬効果」があると謳ったほどでした。

一方、古代ローマ人の食卓でも大変好まれていたとも言われておりますが、その時代からトリュフは入手困難でありその希少性に大変高価な食べ物でした。西暦4~5世紀の間に書かれた古代ローマのレシピ集にもトリュフが記されているほどでした。しかし、中世時代になるとトリュフは「悪魔の食べ物」として食する事を禁止され、一時姿を消します。それがルネッサンス時代にはいると一転し、貴族の食卓で主役に躍り出るほどでした。1500年代にメディチ家のカテリーナが、フランスのアンリ2世のところへお輿入れの際にフランスの宮廷にトリュフを持ちこみました。のちにフランスの宮廷や貴族の間でもこぞってトリュフをつかい、一大ブームを巻き起こしたほど。

余談ですが、カテリーナがイタリアからフランスへ持ち込んだ物はたくさんありますが、その中にイタリア料理もありました。それまでフランスでは焼いただけ、煮ただけの料理を手づかみで食べられていましたが、美食家であったカテリーナがイタリアから料理人を連れていき、ソースや食器・カトラリーを使う文化を伝えるなどフランスの食文化に大きな影響を与えました。それが今日のフランス料理のルーツと言われております。

さて、そのトリュフですが、実はキノコの一種であることをご存じですか?トリュフは、森の中のオークやポプラなど、ある一定の種の根の近くの土の下で育ちます。地中約10-20㎝のところで成熟するため、人間に見つけるのは至難の業。そこで活躍するのが、トリュフ犬です。

かつては、オス豚の出すフェロモンの匂いがトリュフの香りに似ているとのことで、メス豚を使って探していましたが、見つけたら間髪入れずに食べてしまうため、現在は犬を使って探しています。小さい頃から調教され、「ここ掘れワンワン」的にトリュフを掘り当てていきます。彼らにとっては、ご主人様と宝探し遊びをしているのでしょうね。

さて、そのトリュフ犬の活躍ぶりが、日欧商事公式YOUTUBEで全4回に分けて放映中!ぜひご覧ください。

そして、古代から大変貴重で、食卓で愛されてきたトリュフですが、高級レストランでしか食べられない、使い方が分からないので持て余してしまう・・・ など敷居が高いと思っていませんか?

実は、卵との相性が抜群に良いのです!

いつものオムレツやスクランブルエッグ、もしくは目玉焼きにトリュフのスライスをのせるだけ。いつもの目玉焼きが高級レストランの味に早変わり! それを食べたお父さんや彼氏はきっと胃袋をギュッとつかまれてしまうことでしょう。まさにギリシャの哲学者が説いた通り、トリュフには”円満”のための媚薬効果があるのかもしれませんね・・・。