主な栽培地域

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、ヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州

特徴

ヴェネト州のコッリ・エウガネイでは、モスカート・ジャッロがDOCGワイン「コッリ・エウガネイ・フィオル・ダランチョ」（スティル、スパークリング、パッシート）の主要品種です。また、モスカート・ビアンコは「コッリ・エウガネイ・モスカートDOC」（スティルまたはスパークリング）の主要品種です。

このふたつは名前が似ていますが、特徴は異なります。モスカート・ジャッロから造られたワインは、黄色い花、甘いスパイス（シナモン、ナツメグ）、白コショウ、オレンジの花、そしてライチを連想させる香りを持ちます。

一方モスカート・ビアンコやジビッボのような、デーツなどの濃密な香りや塩味はひかえめです。モスカート・ジャッロは酸がおだやかなので、辛口、甘口いずれもモスカート・ビアンコでつくられたワインよりも甘やかな印象に仕上がります。

コッリ・エウガネイのワインに加えて、極上の単一品種のモスカート・ジャッロはトレンティーノ・モスカート・ジャッロDOCとアルト・アーディジェ・モスカート・ジャッロDOC（通常、ゴールデン・ムスカテラーとラベル表示される）です。これらはモスカート・ビアンコから造られるドイツやオーストリアのゲルバー・ムスカテーラーと間違われやすいですが、よく味わうと明確に異なる表情を持ちます。