Wine&Liquorブドウ品種辞典

jetcup champions 1998

Primitivoプリミティーヴォ

主な栽培地域

プーリア州、カンパーニア州

特徴

イタリアの黒ブドウの栽培面積上位10品種のひとつ。今世紀に入ってからの10年間で40%増加しました。しかし、EUによる資金提供の上で実施されたブドウの木の減産政策以前と比べると、まだ少ないとも言えます。

 

プリミティーヴォは他の品種よりも早く熟すことから、ラテン語のプリマティヴュスとイタリア語のプリマティッチョ(原生的の意)に由来するこの名前がつけられました。

 

2つの主要なバイオタイプがあり、それぞれが栽培されている地区と同じ名前を持っています。プリミティーヴォ・ディ・ジョイア・デル・コッレがその原型と考えられています。

 

プリミティーヴォ・ディ・ジョイア・デル・コッレのブドウは、昼夜の温度差が激しい250〜500mの丘陵地に植えられているため、アロマの表現が豊かです。浅い石灰質土壌で、わずかに赤土があるだけのミネラル豊富な地域です。理論的には、赤い砂と粘土が多い平原で育ったプリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアに比べて、より繊細で、豊かな酸、より優美なタンニン、クリーミーで果実味がひかえめなワインとなります。

 

プリミティーヴォは、カリフォルニアを代表するジンファンデルや、クロアチアのツルリェナク・カシュテランスキ(原産地での別名・トリビドラグ)と同じ品種です。

代表的格付

プーリア州:プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアDOC、プリミティーヴォ・ジョイア・デル・コッレDOC、プーリアIGP、サレントIGP

 

カンパーニア州:プリミティーヴォ・ファレルノ・デル・マッシコDOC

 

ラツィオ州でも少量栽培されています。

色・香り・味わい

熟したレッドチェリー、イチゴジャム、アルコールに漬けたプラムの魅力的なアロマが、クリーミーでリッチな味わいへと続きます。アルコール度数が高く、16%を超えることもあります。

 

ブドウに含まれるアントシアニンの濃度が高いと、色の濃いワインになります。シアニンが多く、マルビンがやや少ないと、長期的には安定しづらく、色も濃くならない傾向があります。

スタイル

一般的には辛口スティルの赤ワインが生産されます。伝統的造り方をすると、タバコや下草、ハーブやタールのような香りがすることがあります。

 

最近ではシロップ漬けのような濃い味わいのジンファンデルも流通しており、プリミティーヴォの可能性が広がっています。

 

遅摘みブドウを使用した甘口ワインや、酒精強化ワイン(リクオローゾ・セッコやリックオローゾ・ドルチェ)も存在します。

 

主な日欧商事取り扱いアイテム

●ナティヴォ・プリミティーヴォ

●プリミティーヴォ(ブリッコ・アル・ソーレ)

●プリミティーヴォ(シグヌム)

ブドウ品種辞典へ戻る