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鶏のフリカッセ

フランスの伝統料理 仔牛肉、またはラム肉でも代用できます

「フリカッセ(fricassee)」という言葉は、「フリール(frire)=油で揚げる」と「カッセ(casser)=壊す」という動詞からできたものです。

肉を油で揚げてからブイヨンで煮込んで(壊す)ソースをつくります。このような肉の調理法(フリカッセ)は、17世紀によく用いられていましたが、フランスではあまり上品な料理ではないと見なされていました。

現在鶏のフリカッセは、フランスの伝統的料理として家庭料理でもよく見られますが、レストランでは、魚、ラングスティーヌ(手長エビ)、カエルのもも肉を使ったフリカッセを出すところもあります。

かつては、日曜日にオーブンでチキンをローストするのが一般的でした。しかし、無味で肉がやわらかい鶏が増えたことで、最近では、鶏の味を高める香りの強いソースを使ったラグー料理(煮込み料理)に戻る傾向にあります。

もちろん、今でも肉屋さんやお総菜屋さんにはロースターで焼いたローストチキンがあり、時間がない時や、料理をする気分になれない時にはとても便利です。

日本では、鶏を丸ごと一羽で売っているお店はあまり多くはありませんので、ここでは鶏もも肉を使ったレシピをご紹介します。

この簡単でおいしい料理は、仔牛肉、またはラム肉でも代用でき、ソースに少量の生クリームを加えると、口あたりがとてもよくなります。

蒸した小さめのじゃがいもか、ごはんを添えて出すといいでしょう。

材料(4人分)

作り方

  • 鶏もも肉は2つに切りにし、バターまたはサラダ油で焼き色がつかないように表面だけをさっと炒めます。
  • 1に小麦粉を振りかけて1~2分混ぜた後、チキンブイヨンまたは固形ブイヨンと水を加えて煮立たせ、さらに塩。こしょうで味付けをします。
  • 2つ、または4つ切りにしたマッシュルームとブーケガルニを2に加え蓋をして、20~30分とろ火で煮込みます。
  • 卵黄を小さなボウルに入れ、レモン汁でのばします。そこに、3のスープ小さじ3杯分を少しずつ入れよくかき混ぜます。
  • 4のソースを3に注ぎ、ソースがなめらかになるまで混ぜます。

ミシェルアンドレコーヘン
Michele Andree Cohen

第二次世界大戦中の1939年12月、フランスのトゥールで生まれる。終戦後の1946年にトゥールからパリに移り、結婚するまでの15年間パリで暮らす。料理上手な母から、伝統的なフランス料理の他、アルザスの料理や、父親の故郷であるロレーヌ地方の料理を教わる。
バカロレア(大学入学資格)を取得後、PRの専門学校に入学。卒業後、企業PRに関わるレセプションに携わった。
1961年、エジプト出身のイタリア人と結婚。義母もまた料理上手で有名な人で、義母からイタリア料理や中東料理の手ほどきを受ける。その後5年間、商社に勤める夫の仕事の関係で、北アフリカのスーダンの首都ハルッームに住む。ここでシリア人、リベリア人、ギリシャ人、イタリア人など、さまざまな国の友人ができ、その友人たちからそれぞれの母国の料理を教わる。
1966年、イタリア・フィレンツェへ家族とともに移住し、その1年後、夫の赴任で日本へ。1992年に日本を離れるまで、日本でもまた、料理上手なイタリア人の友人たちやさまざまな国の友人と出会い、イタリア料理はもちろんのこと、日本料理、中華料理、インド料理など、幅広い料理の知識を得る機会に恵まれる。
友人たちのすすめで料理教室を開き、10年ほど、自宅で料理教室を主宰。料理をつくりながら語る、歴史やルーツなど、料理にまつわる「物語」が好評で、この経験が、日本を離れて18年たった今、料理本の出版を実現させることにつながった。
また、1980年ごろの日本ではまだほとんど知られていなかったティラミスを、日本に広めるきっかけをつくった功労者のひとりでもある。夫が日本に初めて輸入したフレッシュマスカルポーネチーズの販促活動をサポートするため、食品見本市でフレッシュマスカルポーネチーズを使ったティラミスの試食会を行い、これが評判を呼び、ティラミスが一気に全国的に知られることになる。フランスでレセプションの仕事をしていた経験がここで生きた結果となった。現在はスイス・ジュネーブで夫と2人で暮らしている。結婚し家庭を持った3人の子どもたちは日本、ドイツ、フランスで暮らしているが、年に2回は家族全員が集まる。家族に会い、料理を振る舞うことが何よりの楽しみ。マンマ(mamma)は今、8人の孫のノンナ(nonnaおばあちゃん)でもある。