main dish ジェノヴァ風カジキマグロのソテー

ジェノヴァ風カジキマグロのソテー

ハーブをたっぷり使って香りを楽しむ
それも、この料理の味わいです

カジキマグロは、イタリア人にとても好まれている魚です。シチリアではかつて、銛を使ったカジキマグロ漁が行われていました。見張り人が見晴らし台から魚の動きを知らせ、その合図で銛を投げるという漁法は、ギリシャから伝わったようです。その時、イタリアの漁師たちは、ギリシャ語で童謡をささやくように歌っていました。なぜなら、ギリシャの漁師たちが魔法のように魚を引き寄せていたことから、漁師たちは、自分たちの声とイタリア語の響きが魚を怖がらせると信じていたからです。

つい最近、イタリアのレストランで、フレッシュなミントとフェンネル(ハーブ)で香りづけされた生のカジキマグロを食べる機会がありました。生ハムのように薄くスライスされ、レモン汁とオリーブオイルで軽くマリネされていたその味は絶品でした。でも私はやはり、ハーブたっぷりの香り高いジェノヴァ風に調理したほうが好きです。マジョラム(ハーブ)をベースに簡単につくれるこのレシピを教えてくれたのは、リグーリア州のジェノヴァ出身の料理上手な2人の友人です。

香りの強いマジョラムは、イタリアのほとんどの郷土料理で使われていますが、リグーリア州の料理ではとくにふんだんに使われています。簡単に栽培できるということもあって、リグーリア地方のバルコニーにはマジョラム

鉢植えもよく見かけられます。東京に住んでいるジェノヴァ出身の友人たちのベランダにもやはり、マジョラムの鉢がありました。

材料(4人分)

  • みじん切りのパセリ …大さじ4
  • にんにく …1片
  • ケッパー …大さじ2
  • アンチョビ …3、4切れ
  • 辛味の強い唐辛子 …2個
  • トマト(大) …2個
  • オリーブオイル …大さじ2
  • カジキマグロ(切り身) …4切れ
  • 白ワイン …100ml
  • 塩・こしょう …適宜
  • マジョラム …2束
  • 黒オリーブ …15個

作り方

  • にんにく、ケッパー、アンチョビ、唐辛子を合わせてみじん切りにします。
  • トマトの皮を湯むきしてはミキサーにかけて、約400ml分の量を用意しておきます。
  • 大きめのフライパンにオリーブオイルを入れて加熱し、みじん切りのパセリと1を2分炒めます。
  • 3のフライパンにカジキマグロを入れて、両面とも表面だけさっと焼きます。
  • 4に白ワインを入れて、さらに約2分炒め、カジキマグ口はお皿に移しておきます。
  • 5の同じフライパンに2のトマトを加え、塩・こしょうで味付けをして、弱火で10分煮込みます。
  • 6にみじん切りにしたマジョラム、種を取った黒オリーブを加え、5のカジキマグロを入れて温めます。ライスあるいはゆでたじゃがいもを添えて出します。

ミシェルアンドレコーヘン
Michele Andree Cohen

第二次世界大戦中の1939年12月、フランスのトゥールで生まれる。終戦後の1946年にトゥールからパリに移り、結婚するまでの15年間パリで暮らす。料理上手な母から、伝統的なフランス料理の他、アルザスの料理や、父親の故郷であるロレーヌ地方の料理を教わる。
バカロレア(大学入学資格)を取得後、PRの専門学校に入学。卒業後、企業PRに関わるレセプションに携わった。
1961年、エジプト出身のイタリア人と結婚。義母もまた料理上手で有名な人で、義母からイタリア料理や中東料理の手ほどきを受ける。その後5年間、商社に勤める夫の仕事の関係で、北アフリカのスーダンの首都ハルッームに住む。ここでシリア人、リベリア人、ギリシャ人、イタリア人など、さまざまな国の友人ができ、その友人たちからそれぞれの母国の料理を教わる。
1966年、イタリア・フィレンツェへ家族とともに移住し、その1年後、夫の赴任で日本へ。1992年に日本を離れるまで、日本でもまた、料理上手なイタリア人の友人たちやさまざまな国の友人と出会い、イタリア料理はもちろんのこと、日本料理、中華料理、インド料理など、幅広い料理の知識を得る機会に恵まれる。
友人たちのすすめで料理教室を開き、10年ほど、自宅で料理教室を主宰。料理をつくりながら語る、歴史やルーツなど、料理にまつわる「物語」が好評で、この経験が、日本を離れて18年たった今、料理本の出版を実現させることにつながった。
また、1980年ごろの日本ではまだほとんど知られていなかったティラミスを、日本に広めるきっかけをつくった功労者のひとりでもある。夫が日本に初めて輸入したフレッシュマスカルポーネチーズの販促活動をサポートするため、食品見本市でフレッシュマスカルポーネチーズを使ったティラミスの試食会を行い、これが評判を呼び、ティラミスが一気に全国的に知られることになる。フランスでレセプションの仕事をしていた経験がここで生きた結果となった。現在はスイス・ジュネーブで夫と2人で暮らしている。結婚し家庭を持った3人の子どもたちは日本、ドイツ、フランスで暮らしているが、年に2回は家族全員が集まる。家族に会い、料理を振る舞うことが何よりの楽しみ。マンマ(mamma)は今、8人の孫のノンナ(nonnaおばあちゃん)でもある。

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