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ヴァッレ・ダオスタ ヴァッレ・ダオスタ

ヴァッレ・ダオスタ州

ヴァッレ・ダオスタはイタリアの北西部に位置する州で、北はスイス、西はフランスと国境を接する。文化的にフランスのサヴォワ県、スイスのヴァレー州と関係が深い。フランス語圏の自治州で、フランス語はイタリア語とともに公用語である。

州を北西から南東へ流れるドーラ・バルテア川が削り取った渓谷(ヴァッレ)で、川の両岸の斜面に張り付いた段々畑で葡萄が栽培されている。石塀に囲まれた段々畑で、古代ローマの時代から石柱で支える独特な棚式栽培が行われている。畑の所有が細分化しているので、生産者協同組合にブドウを供給する兼業農家も多い。生産者協同組合のレベルは高く、安心できる品質のワインを生産している。標高1000mを超す高地にあるブドウ畑もあり、栽培は困難であるが、ワインは際だった個性を誇る。白ワインはいかにも山のワインらしい清らかなアロマとフレッシュな酸を持ち、限りなく優美なものだ。赤ワインは意外にタンニンがしっかりとしていて、陰影に富んだものが多い。甘口ワインも酸に支えられてフレッシュかる軽やかな味わいで、決して甘ったるくなくことはない。

山岳地帯が多く、耕作面積は少なくので、基本的に貧しい州であるが、交通、通商、軍事的重要拠点として、古代から重要な役割を果たしてきた。山の民らしくヴァッレ・ダオスタの住民はやや閉鎖的なところあるが、真面目で勤勉な人が多い。

典型的なアルプス気候なので、冬は寒さが厳しく、降雪が多い。夏は涼しく、昼夜の温度差が激しい。雨は少ない。ドーラ・バルテア川周辺はやや温和な気候だ。

DOCワインはヴァッレ・ダオスタValle d’Aostaだけであるが、様々な品種表示、地理表示が認められている。シャープな酸とミネラルを持つ細身でデリケートなブラン・ド・モルジェ・エ・ド・ラ・サルBlanc de Morgex et de La Salle、プティ・ルージュをベースにした赤ワインであるアンフェール・ダルヴィエールEnfer d’Arvier、トッレッテTorrette、シャンバーヴ・ルージュChambave Rouge、ニュス・ルージュNus Rouge、ピノ・グリで造られる豊潤かつフレッシュなマルヴォワジー・ド・ニュスMalvoisie de Nus、香り高くフレッシュなミュスカ・ド・シャンバーヴMuscat de Chambave(甘口もある)、ピエモンテとの州境に近い地域でピコンテンドロと呼ばれるネッビオーロをベースに造られる繊細なドンナスDonnasなど興味深いワインが数多くある。ミュラー・トゥルガウ、シャルドネ、プティ・アルヴィンによる白ワインや、ピノ・ネーロ、ガメイ、フミン、コルナラン、マヨレによる赤ワインも良質のものが多い。

食文化に目を向けると、オリーヴオイルのかわりにバターやラードが使われることが特徴的だ。乳製品は豊富で、フォンティーナは世界的に有名なチーズだ。山岳地帯なので昔からジビエ(カモシカなど)もよく食されてきた。パンには小麦ではなくライ麦が使われることが多く、トウモロコシによるポレンタもよく食される。フォンティーナを使ったフォンドゥータFonduta(チーズフォンデュ)は州を代表する料理。ポレンタにフォンティーナとバターを載せたポレンタ・コンチャPolenta Conciaはヴァッレ・ダオスタらしい味わい。スープもよく食べられ、キャベツ、パン、フォンティーナのスープのズッパ・ヴァルペッリネーゼZuppa valpellineseが有名。仔牛のカツレツにフォンティーナを挟むとコストレッタ・アッラ・ヴァルドスターナCostoletta alla valdostanaになる。カモシカの煮込み シヴェット・ディ・カモーショCivet di camoscioはジビエの代表的料理だ。華やかな料理ではなく、むしろ地味だが、味わい深いものが多い。

ペアリング

おすすめワイン

フミン

格付: ヴァッレ・ダオスタDOC

 

フォンデュータ

濃厚なフォンティーナチーズを溶かし、パンなどを絡めて食べるお料理。イメージでは乳製品のコクが重く感じられますが、実際は白ワインの酸味も加わるために比較的軽やかに楽しめます。
チーズのコクに合わせられるように、ある程度のストラクチャーが求められ、また具材が多く入らないことから、単調な味わいにならないようワインには複雑味が求められます。
凝縮した果実味をもちながら、程よい酸味が同調し、黒胡椒のようなスパイス感はチーズの味わいにアクセントを与えます。長い余韻にしなやかな酸味が持続されるのもペアリングのポイントです。

 

カルボナーデ

牛肉をスパイスや赤ワインと一緒にじっくりと煮込んだお料理。スパイスの香りがしっかりと溶け込み、牛肉の旨みとワインのコクが層となって口中に広がっていきます。
牛肉の油脂分を軽やかにするワインの酸味、料理に使われるスパイスの香りとの同調、余韻も凝縮した果実味を持ちつつ、重くなりすぎないことでお料理の食べ応えを軽減してくれるでしょう。
煮込み料理は料理自体の熱も高く持続されるので、ワインもやや高めの温度で楽しむと熱量を下げることなくタンニンも和らぎ、果実味がより旨みを増幅させます。

 

燻製鯖の味噌焼き

脂の乗った鯖を燻製することで香ばしさを引き上げ、味噌の甘味とアミノ酸の旨みが魚の油脂分と相まって濃厚な味となるお料理。
このワインに使われる「フミン」というブドウ品種は、その名の通り出来上がったワインに煙の香りが残ることから付けられた名称です。
従って、ワインに残る煙の香りと燻製の香りが調和することで接点が増えてくれるでしょう。
さらに熟成した味噌の旨みには凝縮した果実味が寄り添い、程良い酸味とタンニンが魚の油脂分を吸着して、後味を爽やかにさせます。

 

筍のニョッキ

ジャガイモのホクホクした食感を残したニョッキの味わいに、根菜である筍が加わり滋味が増します。
チーズのソースで仕立てた場合はさらにコクが加わり、ジャガイモの甘味との相性は抜群です。
芋の食感やチーズソースのコクを和らげるために、ワインが持つ程よい酸味が心地よく、凝縮した果実味は豊潤なコクに調和していくでしょう。
ワインのスパイシーな香りを根菜の滋味に合わせたり、タンニン分で食感の重さを引き締めたりと、多くの要素が料理の味を引き立てます。

 

ソーセージの燻製

シンプルですが、ワインのお供として代表格のお料理と言えるでしょう。
このワインに使われる「フミン」というブドウ品種は、その名の通り出来上がったワインに煙の香りが残ることから付けられた名称です。
従って、ワインに残る煙の香りと燻製の香りが調和することで接点が増えてくれるでしょう。
ソーセージに含まれるジューシーな肉汁にワインの心地よい酸味が加わり、凝縮した果実味で油脂分を支えつつ、タンニンで後味を引き締めてもう一口を誘います。

 

青椒肉絲

細切りされたピーマンに豚肉の油脂分の旨みと筍の滋味が加わる中華料理の代表格。
ピーマンが持つやや青さを感じさせる程よい苦みには、ワインのスパイス香が調和します。
ここに豚肉の油脂分が加わりますが、ワインのしなやかな酸味ときめ細やかなタンニン分があることで味わいを引き締めることが出来るでしょう。
品種個性でもある、煙っぽい香りも香ばしく火入れされた筍の味わいと相性がよく、それぞれの味わいが層っとなって広がります。

 

ペアリング提案

第8回JETCUP優勝

永瀬 喜洋さん

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格付け(DOC, DOCG..)について

ヴァッレ・ダオスタDOC

ヴァッレ・ダオスタのワイナリー