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ピエモンテ ピエモンテ

ピエモンテ州

ピエモンテとは「山の麓」を意味し、その名の通りアルプス山脈の南側に広がっている州だ。フランスに隣接していて、長年この地を支配したサヴォイア王家がフランスのサヴォア地方出身であったこともあり、ピエモンテ文化にはフランスの影響が色濃く、食文化、ワインも例外ではない。ピエモンテの人は派手なことが嫌いで、控えめなであることを美徳とする。伝統を重んじて、保守的なところもある。

そのことはワインにも明確に反映していて、高級ワイン産地としてピエモンテのライバルであるトスカーナのワインがどこか華やかで、わかりやすい魅力を持っているのに対して、ピエモンテのワインは最初やや近づきにくいところがあるが、徐々にその魅力を開示してくれるといったタイプの通好みの渋いものが多い。その典型が酸とタンニンが強いネッビオーロで、最初はとっつきにくいが、その高貴なアロマと味わいは一度虜になると離れられない魅力を持つ。

イタリアのほとんどの州と同じくピエモンテでも紀元前1500年ぐらいから原始的なブドウ栽培が行われてきたが、本格的なワイン造りが定着したのは古代ローマ時代である。19世紀後半には辛口ワインとしてのバローロが完成し、長期熟成能力を持つ偉大なワインとしての名声を獲得する。ただ地元の住民が毎日飲むのはフルーティーなドルチェットDolcetto、フレッシュなバルベーラBarberaだ。1970年代後半に行われたイタリアワインの急速な近代化、高品質化をトスカーナとともに牽引したのがピエモンテだ。バローロ地区では摘房による低収穫量、短期発酵、バリック熟成などによる国際的スタイルのバローロが世界的ブームを巻き起こした。強いタンニンと酸が国際市場で障害となっていたネッビオーロだが、今はそれを評価する愛好家が増え、バローロ、バルバレスコは国際的にブームを巻き起こしている。

フランスの影響が強いピエモンテ料理は繊細で味わい深いものが多い。前菜が充実していて、牛の生肉を刻んだものにレモン、塩をかけたカルネ・クルーダ・バットゥータ Carne cruda battuta、ピーマンにツナ、ケッパーなどを詰めたペペローネ・リピエーノ Peperone ripieno、仔牛の薄切りにツナマヨネーズのソースを添えたヴィテッロ・トンナート Vitello tonnatoなど、どれも実に美味。パスタとしては、卵入り手打ち細麺のタイアリン Tajarin が有名で、肉のラグーソースをかけたり、バターとチーズと絡めたりして食べられる。肉を詰めた小ぶりのラヴィオリであるアニョロッティ・デル・プリンAgnolotti del plinも自慢の一皿だ。北東部のヴェルチェッリ県、ノヴァーラ県は米の栽培が盛んで、高級米カルナローリが有名で、それを使ったリゾットも名物である。メインディッシュでは牛肉の塊を野菜とともにワインでマリネしてから、長時間煮込んだブラサート Brasatoが有名で、かなり脂っこい料理だ。オリーヴオイルにアンチョビ、ニンニクを入れて火にかけながら、野菜にそのソースを付けて食べる料理バーニャ・カウダBagna caudaは日本でも知られている。食材としては高級なアルバの白トリュフが名声高い。トンダ・ジェンティーレ種のヘーゼルナッツも美味。チーズも種類が豊富で非常に美味しい。スローフード運動はピエモンテが発祥で、スローフードが創設したポッレンツォの食の科学大学は優れた食文化を守る人材を育成している。

ペアリング

おすすめワイン

バローロ

格付: バローロDOCG

 

ブラッサート アル バローロ

大きな塊肉を根菜類と共にバローロでマリネした後に、一度焼き上げマリネ液と共にゆっくり煮込んだお料理。しっかりとした食べ応えがあるため、ワインにも十分なストラクチャーが求められる。また牛肉の油脂分を軽やかにするようなしなやかな酸味と、同様に油脂分を吸収するようなタンニンがあることが望ましい。同じワインで煮込むことにより、後味の余韻に残る香りも調和しやすく、長く煮込むことで出てくるお肉の旨みにも、熟成したワインであるからこそ出てくる奥行きのあるスケール感で層となることにより、複雑味のある味わいを楽しむ事ができます。

 

レープレ イン シヴェ

野ウサギ肉をスパイスや血液と一緒に煮込む料理で伝統的にはバローロを造るネッビオーロ種が収穫され、ワイン造りが行われる冬の時期に食べられる。
ジビエ肉である野うさぎは、一緒に煮込まれる血液の鉄分を含み、噛みしめる肉に生命力を充分に感じられる。上質なバローロが持つ、しなやかで伸びのある酸味は肉の旨みに溶け込み、バローロならではの熟成感と複雑味が重なって行きます。樽熟成による品のある木質の香りが、ややシンプルである野ウサギ肉に加わることで香ばしさが生まれ、スパイスとの相性も良く、きめ細やかなタンニン分がこれら全ての味わいを纏めながら優雅な余韻へと繋がっていきます。

 

味噌カツ

豚ヒレやモモ肉を厚めに切り、卵やパン粉と共に揚げる料理では、まず豚肉の赤身の鉄分、脂身の油脂分の旨み、揚げたパン粉の香ばしさに負けないストラクチャーを持つ事が重要。そして味噌カツの場合はここに、味噌の甘みと熟成による旨みが加わる事を考慮したい。
ワインが持つ、しなやかな酸味とキメ細やかなタンニンが油脂分を軽やかにしつつ、鉄分と共に包み込んでいく。樽熟成による香りがパン粉の香ばしさと呼応しつつ、土のニュアンスをもつ果実味が、ワインの熟成と味噌の熟成という共通項もあって味噌の甘みと絶妙な調和をもたらします。

 

すき焼き

サシの入った濃厚な味わいの和牛肉を割り下で焼き上げることから、融け出した油脂分の旨みを甘やかに感じさせ、かつキメ細やかな上質なサシであればしなやかで伸びのある酸味が欲しい。さらに砂糖や醤油の甘みや溶き卵のコクを覆わない程良い果実味があると良いでしょう。一般的にはネギや豆腐、しらたきなどを加えて煮込まれる事が多く、野菜の滋味に対して熟成したバローロが持つなめし皮のような熟成香も相性が良い。ワインのキメ細やかなタンニンは融け出した油脂分、卵のコクを優しく包み込む事で後味に上品な豊潤さを感じさせてくれます。

 

イカ墨のタリオリーニ

ヴェネツィアなど海が近くにある地域で良く食べられているイカ墨を使った料理。
一般的には軽やかな白ワインで合わせるイメージも強いですが、以外とネッビオーロから造られる赤ワインとの相性も良いようです。バローロとあわせるのであれば、滑らかな食感を合わせるようにスパゲティではなく、生パスタのタリオリーニ。イカ墨の濃厚な旨みは、ワインの赤い果実のニュアンスがアクセントとなり、しなやかな酸味がその旨みを引き立てます。イカ墨独特の香りはタンニンが吸着する事でネガティブな印象が残らず、驚きのペアリングが楽しめるでしょう。

 

鰻の赤ワイン煮込み

脂の乗った鰻を炭火でじっくりと焼き上げてから、香草や赤ワインを加えて煮込んでいくお料理。
煮込み料理の中に鰻の濃厚な油脂分が溶けだし豊潤な旨みが加わって行く事に対して、バローロのキメ細やかなタンニン分が防波堤の様に味わいを纏めていくのが楽しい。
ワインの赤い果実味は程良く熟成しているとはいえ、フレッシュ感が保たれており、しなやかな酸味と共に料理の味わいにアクセントを与えてくれる。
味わいの濃い料理であるからこそフルボディのワインで受け止めつつも、ワインの洗練されたフィネスがある事によって後味まで重厚にせず食欲を掻き立てます。

 

おすすめワイン

バルベーラ・ダルバ

格付: バルベーラ・ダルバDOC

 

カルネ クルーダ

若い仔牛肉を生のまま叩いて塩やオイルなどシンプルな味付けで供され、好みでチーズやレモン、時にトリュフと共に食べられるピエモンテ州を代表する前菜。
料理自体、鮮度が高く脂肪分の少ない仔牛肉であることから、ワインにも果実の活き活きとした鮮度感が求められる。バルバーラの鮮やかな酸味はレモンとの相性も良く、生肉に残る油脂分を無理なく軽やかにさせてくれる。タンニン分が少ない事から、肉のジューシーさを奪うことなくバランスの取れたペアリングが期待できる。

 

アニョロッティ ダル プリン

茹で肉を細かく刻んで団子状にしたものをパスタで包み、指でつまみ成形したラヴィオリでシンプルにバターのソースで食べる事が多い。中に入る肉はさほど重いものではなく、ソースもシンプルであることから、ワインにもスムーズな飲み口が求められる。密度の高いバルバーラの果実味が、茹でられた様々な肉の旨みに加わる事で、さらに層となり奥行きある味わいとなる。加えられたチーズのコクも爽やかな酸味が軽やかにしながら、コクを甘みに変えてパスタに加わっていくのも魅力的。

 

鶏肉と薩摩芋の煮込み

ゆっくりと鶏肉を煮込む事で、ジューシーな油脂分が料理に溢れだす。糖度を程良く含み甘みのある薩摩芋にも、この油脂分が滲みこんでいき、油脂も甘さに変化していき旨みとなります。やや粘性のある鶏肉の脂をバルベーラの快活な酸味で軽やかにしながら、チャーミングな果実味が薩摩芋と油脂の甘みに調和していく。過剰なタンニン分は、芋の水分が吸収してパサつかせる可能性があり、その点においてバルベーラの控えめなタンニンも適していると言えます。

 

鴨鍋

鴨鍋に使われる鴨肉は一般的に冬の脂をしっかりと蓄えたものが多く、その濃厚な脂の甘みを楽しむのが醍醐味。
その油脂の旨みは上品であり、ワインにも洗練された味わいが求められる。凝縮した赤い果実を想わせる果実味は、鴨肉の赤身にある鉄分に寄り添いながら、厚みのある脂肪分の甘みに調和していく。鮮度ある酸味で後味に残る油脂分を軽やかにしつつも、タンニンが少ない事から鴨肉のジューシーさを損なう事はないでしょう。
一緒に煮込まれる事の多い、ネギや椎茸にもバルベーラの程良いスパイス感や土のニュアンスがよく合います。

 

魚介のパエリア

海老や貝類などの魚介類をサフランやパプリカとともに炊きあげるスペインの代表的な料理。
一般的に白ワインとの相性も良いが、タンニンの少ないバルベーラであるからこそ合わせてみたいワインである。バルベーラは比較的石灰や砂の多い、水はけのよい畑で栽培されるために凝縮した果実味がありながらも、粘性は少ない。乾いたようなミネラル分は塩味にもにており、このミネラル分を魚介類にあわせると以外にも相性が良い。
香ばしいサフランの香り豊かな米に爽やかな酸味が加わる事で食欲も増幅する。

 

タコス

トウモロコシをつぶして生地にしたトルティーヤに肉や香草を包み、好みで赤や緑のサルサと共に食されるメキシコ料理。
比較的大衆的な料理であるので、合わせるワインにも軽やかさが求められる。バルベーラのチャーミングな果実味が、トウモロコシの旨みや肉の油脂に滲み渡って行き鮮やかな酸味が包まれる肉や香草と相性が良い。辛みの少ないサルサであれば野菜の味わいにワインの若々しいフィネスが調和しており、
ワインの程良いスパイス感がアクセントとなって加わります。

 

おすすめワイン


ドルチェット・ダルバ

格付: ドルチェット・ダルバDOC

 

ヴィテッロ トンナート

ローストビーフの様に仔牛肉を低温で火入れし、薄くスライスした肉にツナとケッパーのソースを添えた料理。肉料理ではありながら油脂分は少なく、程良くしっとりとした食感とツナソースのコクがアクセントとなる。
ドルチェットが持つ果実感に溢れ、ややアーシーな果実味が仔牛肉やツナソースのまろやかさと相性が良い。
ワインの程良いタンニンはツナソースのコクを受け止めつつ、料理に輪郭を与え味わいが単調になることを防いでいる。

 

栗とリコッタチーズのトルテッリ

甘苦さを持つ栗とリコッタリーズを混ぜ合わせ、パスタで包んだラヴィオリ。シンプルにバターやチーズのソースで食べられる事が多い。
パスタ料理であることから、重厚なストラクチャーを求めずアルコール度数も高すぎない方が飲みやすい。
料理にリコッタチーズの爽やかさがあることから、ワインに多くの酸味を求めず、凝縮した果実味やスパイス感を栗の甘やかさに加えて層を作るペアリングを心掛けたい。ソースに含まれるバターやチーズの乳成分を、ワインの程良いタンニンで包み込む事で後味の軽やかさを演出できる

 

きんぴら牛蒡

牛蒡やニンジンなど根菜が味わいの中心となるので、ワインにも同じような滋味や土っぽさがあると良く、その点でドルチェットの持つアーシーな香りが根菜に寄り添う。黒い果実を想わせる凝縮した果実味が、炒める際に使う砂糖や醤油の甘みと調和して根菜の苦みを和らげていく。
ワインの程良いタンニン分は料理の甘辛さを程良く抑え、胡麻の香ばしい味わいと相性が良い。洗練されたドルチェットだからこそ、惣菜的な要素を持つ料理を奥深い味わいに昇華しているのも好ましい。

 

サテー

鶏胸肉を串に刺して焼き、ピーナツバターやクミン、チリパウダーソースと一緒に食べるインドネシア料理。
比較的大衆的な料理であるから、ワインも中程度のストラクチャーで軽やかに合わせたい。串焼きにすることで熱が加わった油脂分がジューシーな肉の旨みとなって口に広がり、この油脂分をワインが持つ柔らかなタンニンで包み込んでいく。タンニン分はチリソースの辛みを抑える効果もあり、凝縮した甘すぎない果実味はピーナツバターのコクとも相性が良い。

 

ナシゴレン

辛み調味料や甘みのあるソース、海老を発酵させた調味料などと共に米を炒めたインドネシア料理。
いくつもの味わいの要素が層となって一つに纏まっている料理であるから、ワインも何らかの個性が突出しているよりはまとまりのある味わいが求められる。料理の味わいにはないフルーツの甘み=ブドウの果実味を加える事でアクセントが生まれ、黒い果実を想わせるドルチェットの果実味はスパイスとも相性が良い。また品種個性でもあるタンニン分は辛みを抑える効果もあり、甘みと辛みの調和を整える作用も期待できる。

 

小龍包

豚肉やその肉汁を皮で包んで蒸した中華料理の点心。熱々の点心を口に頬張り、噛んだ途端に濃厚な肉汁のスープが口に広がっていく。
濃厚でありながら点心自体は肉料理の様な重さでなく、ワインの重厚なストラクチャーは必要ない。熱の入った豚肉の油脂分には甘みがあり、ドルチェットの凝縮した果実味がこの油脂分に寄り添う。口中に広がる肉汁の油脂はワインの程良いタンニンが吸収する事で、後味を上品にまとめてくれる。

 

おすすめワイン


バルバレスコ

格付: バルバレスコDOCG

 

ボッリート ミスト

色々な肉の様々な部位をじっくりと煮込み、香草などのソースで食べる料理。総じて茹で肉の油脂分はある程度流れ出ていてしつこさはない。
ただし、料理自体の食べ応えはしっかりとしているのでワインにはフルボディのストラクチャーが望ましい。
バルバレスコの酸はしなやかで伸びがあり、どの肉の味わいも損ねることなく控えめながら充実した果実味と共に旨みを引き出していく。
同様にタンニンもきめ細やかで、料理の味わいを引き締めつつ余韻を上品にしている

 

カステルマーニョチーズのニョッキ

ピエモンテ州の代表的なチーズをたっぷりとソースとして絡めたジャガイモのニョッキ。
シンプルながらもジャガイモの旨みや柔らかな食感、濃厚なチーズのコクを楽しむ事が出来ます。非常に余韻の長い味わいと香りが続くので、ワインにも同様に余韻の長いフィネスが欲しい。その上で、しなやかで伸びのある酸味ときめ細やかなタンニンがチーズソースのニョッキに余韻までしっかりと寄り添っていく。同様に熟成を重ねて旨みを増したチーズであるかあらこそ、ワインにも熟成感があるとしっくりくる。料理を口に入れた瞬間から食べ終わりの余韻まで、複雑に絡めあう事が出来るペアリングでしょう。

 

茸や根菜の天麩羅

茸や根菜など土のニュアンスを感じる滋味に、熟成したバルバレスコのなめし皮や黒トリュフのような香りが寄り添う。
食感は軽やかでありながら、油で揚げる事で料理自体の食べ応えは充分あり、ワインにもしっかりとしたストラクチャーが求められる。しなやかな酸味ときめ細かいタンニンが天麩羅の油脂分を軽やかにしながら、余韻にややスパイスのような味わいが加わります。熟したダークチェリーの様な果実味は、料理を重くすることなく根菜の苦みを和らげ、滋味の層を広げる役割となるでしょう。

 

ムサカ

鶏胸肉を串に刺して焼き、ピーナツバターやクミン、チリパウダーソースと一緒に食べるインドネシア料理。
比較的大衆的な料理であるから、ワインも中程度のストラクチャーで軽やかに合わせたい。串焼きにすることで熱が加わった油脂分がジューシーな肉の旨みとなって口に広がり、この油脂分をワインが持つ柔らかなタンニンで包み込んでいく。タンニン分はチリソースの辛みを抑える効果もあり、凝縮した甘すぎない果実味はピーナツバターのコクとも相性が良い。

 

和牛ステーキ

サシの入った牛肉から溢れだす、濃厚な油脂の旨み。香ばしく焼きあがった外側となめらかに溶ける内側の食感や味覚の違いも魅力的な料理。
ワインが持つ乾いた薔薇の様な華やかな香りが和牛独特のミルキーな香りを引き立たせ、濃厚な味わいを覆うことなく寄り添えるストラクチャーが存在する。肉の油脂分をしなやかで伸びのある酸味が軽やかにしつつ、キメ細やかなタンニンで受け止める。程良く控えめな果実感であるからこそ、食べ応えの余韻も重くならないのが良い。

 

フカヒレの姿煮

天日乾燥した大型サメのヒレを、スープでゆっくり煮込み醤油やオイスターソースなどで仕上げられる高級中国料理。
ペアリングでは料理との格を合わせるとい考え方があり、華やかな香りと上質な舌触りをもつバルバレスコは適格といえる。スープの旨みがしっかりと滲みこんだフカヒレのゼラチン質の食感に、しなやかな酸味が加わりシルキーなタンニンで味わいの輪郭を形成していきます。赤い果実を想わせる熟成した果実味がスープの旨みと相まって豊潤な余韻を演出してくれます。

 

おすすめワイン


ガッティナーラ

格付: ガッティナーラDOCG

 

パニッサ

豚の皮、キャベツ、うずら豆を野菜と煮込み赤ワインで炊き上げるリゾットの一種。ノヴァーラ地方のパニーシャよりうずら豆が多いのが特徴。うずら豆が多い事で料理にややモサッとした食感が生まれるが、程良い熟成でジューシーさを残すワインの味わいが瑞々しさを増していく。豚の皮から出る油脂分をしなやかな酸味とタンニンが抑えつつ、キャベツの旨みを引き出し、リゾットの水分調整の役割も果たします。果実の甘みと苦みのバランス、ワインの味わいの複雑味が単調な味わいになりがちなリゾットに味の層を織りなすことでしょう。

 

フィナンツィエーラ ピエモンテーゼ

仔牛の胸腺肉、にわとりの鶏冠、レバーやポルチーニ茸を煮込んだ肉料理。様々な部位の肉が混在する事で、料理の味わいは複雑である。その為ワインにもある程度の熟成感や複雑性が欲しくなる。煮込み料理の中に溶け込む肉の油脂分を、伸びのある酸味とキメ細やかなタンニンで引き締め、苦みを伴うチャーミングな果実味は肉のコクに寄り添いつつ、ポルチーニ茸などの野菜の旨みを引き出していく。ワインの上品で優雅な余韻が、幾重にも重なる料理の味わいをより一層豊潤な味わいに演出していく。

 

鯖の西京味噌漬け焼き

魚料理に重厚な赤ワインを合わせる事はイメージしにくいかも知れませんが、香ばしく焼き上げるられた脂が乗った鯖の油脂分はコクも強く、ワインにはしっかりとしたストラクチャーが求められる。漬け込みに使われる西京味噌の熟成したアミノ酸の旨みに、同様に熟成を重ねる事で生まれるワインの旨みが調和し、白味噌の甘みには赤い果実を想わせる熟成した果実味が寄り添う。
鉄分豊かなガッテイナーラだからこそ、EPAなどの脂肪酸を豊富に含む鯖と相性が良い事を試して頂きたい。

 

そば粉のガレット

そば粉を使った生地をうすく焼き上げ、卵やハム、チーズと一緒に焼き上げるフランス・ブルターニュ地方発祥の料理。ロンバルディ州でもそば粉のパスタにネッビオーロが合わせられる事を鑑みても相性は良いと言える。重すぎないストラクチャーと共にランゲ地方より涼やかで、やや陰を感じる味わいのワインはそばの香りに馴染み、卵やチーズのコクを持続性の長いタンニン分が引き締めてくれる。伸びのある酸味や鉄分の苦みをしっかり感じる果実味が料理の後味に余韻として寄り添うのも印象が良い。

 

シュラスコ

牛や羊などのお肉を鉄製の串に刺し通し、岩塩を振って炭火でじっくりと焼くブラジルの肉料理でトマト、玉ねぎ、胡瓜などのみじん切りが入ったヴィネグレットソースやパイナップルなどと一緒に食べる事もある。
鉄分を含む果実味があるからこそ、牛肉だけでなく鹿肉や羊肉など野性味のある肉との相性も良い。炭火でじっくり焼きあげられた香ばしい香りは、樽熟成から生まれる上品な薫香と調和する。しなやかで伸びのある酸味とタンニンがあるため、肉の油脂分などを吸収し、旨みのある果実味がソースやフルーツの酸味と甘みと絡み合う。

 

タジン

モロッコの伝統的な陶製タジン鍋で、香辛料で香りをつけたジャガイモやニンジン、タマネギなどの野菜と一緒に鶏肉や羊肉を低温でゆっくりと蒸し煮する料理。お肉の野性味に対して、ガッティナーラ特有の苦みを伴った果実味が旨みを引き立てる。ワインに白檀やスパイスの香りがあることも、香辛料で香り付けられた野菜との相性が良いことが窺える。洗練されたワインの酸味とタンニンを基調としながら、蒸し煮にすることで肉や野菜に水分が残り、ジューシーなテクスチャーになる料理とのペアリングを味わってほしい。

 

おすすめワイン


ガヴィ・デイ・ガヴィ ブラックレーベル

格付:  ガヴィ DOCG

 

バーニャ カウダ

リグーリア州との貿易に関する歴史的背景からアンチョビやオリーブオイルがピエモンテ州に伝わり、温めたソースに野菜をつけて食べる郷土料理の一つ。
アンチョビの香りや塩味がペアリングの壁になる可能性があり、ワインにもある程度の塩味や酸があると望ましい。野菜の旨味に対して青りんごを想わせる控えめな果実味としなやかで伸びのある酸味、海洋性ミネラル由来の塩味があることによりソースのコクや旨味に寄り添い、爽やかで持続性のある酸味が野菜の旨味を引き立ててくれます

 

白トリュフを擦りおろしたタヤリン

ピエモンテ州を代表する名産品といっても過言ではない白トリュフ。
熟成した赤ワインと合わせるイメージも強いかもしれませんが、現地では果実味控えめな上品な白ワインと合わせることも多い。白トリュフの華やかな香りを引き立たせるために青りんごを想わせる控えめな果実味を持ち、しなやかな酸味を持つワインはバターの油脂分を軽やかにしながらも塩味が旨味を引き立て、白トリュフの香りを際立たせます。更に持続性のある酸味がトリュフの香りと重なって華やかな余韻に溶けこみつつ芳醇なニュアンスが口中に広がって行きます。

 

あさりの酒蒸し

海洋性ミネラルをたっぷりと含むあさりの旨味をどう引き立たせるかがポイントになります。
温められた貝の甘みに対してお酒の苦みや程良いアルコール感がワインの果実味やミネラル分にどこまで調和するか、酒蒸しに含まれる塩味をワインが持つ酸味とミネラル分が引き立たせることにより、旨味が増幅していくかが問われるでしょう。この旨味にアクセントとして現れる苦みは、果実の程良い甘みに和らげられて洗練されたバランスの取れた旨味に変わっていきます。ワインの余韻が華やかであるからこそトリュフの華やかさを失うことなく、優雅な後味にさせてくれます。

 

タラモサラダ

タラマ(魚卵の意)とニンニクをパンまたはジャガイモに練り合わせたメゼ(軽食、前菜)であり、地中海地方では塩漬けのコイやボラの卵を使用し、日本ではタラコとジャガイモを用いてマヨネーズで調味することもあるギリシャ料理。ジャガイモの甘味を引き立てる心地よい酸味と果実味がワインにあり、海洋性ミネラルは塩味を加えるかのように魚卵のコクと旨味を増幅させてくれます。
ワインの果実味と酸味のバランスが重要であり、シンプルながらも多くの構成要素が絡み合う事でより楽しいお食事となるでしょう。

 

棒棒鳥

鶏胸肉を柔らかく茹でて、きゅうりとやや辛みのあるソースで仕上げた中国料理。油脂分の少ない鶏肉であることから、多くのストラクチャーは必要でなく,しなやかな酸味と程良い果実味があることでバランスが取れる。爽やかな酸味がきゅうりの瑞々しさと調和しており、さっぱりとした鶏胸肉の味わいに青リンゴを想わせるフレッシュな果実味が寄り添う。ソースの辛みにも果実味のほのかな甘みが加わる事で、味わいに層が出来て旨みとなり広がって行きます。

 

ザジキ

羊乳または山羊乳から作る水切りヨーグルトにきゅうりやニンニク、ディルを加えて作られるギリシャのメゼ(軽食、前菜)。
料理の軽やかさを活かす為にも、軽やかなストラクチャーが望ましく、ワインの爽やかな酸味は、きゅうりの瑞々しさや料理に使用されるヨーグルトのフレッシュな乳酸と香草の香りに調和する。ワイン産地の郷土料理であるバーニャカウダにニンニクが使われることを鑑みても、程良い果実味とニンニクのコクは絶妙な相性があると言えるでしょう。

 

ペアリング提案

第8回JETCUP優勝

永瀬 喜洋さん

MAP

格付け(DOC, DOCG..)について

バローロDOCG

バルベーラ・ダルバDOC

ドルチェット・ダルバDOC

バルバレスコDOCG

ガッティナーラDOCG

ガヴィ DOCG

Vintage Report

Vendemmia 2021 – CASTELLO DI NEIVE

 

L’inverno mite con ricche precipitazioni, è stato molto utile per garantire una minima quantità di acqua per la stagione estiva.

冬が温暖で雨量も多かったので、最低の水量の確保をするのに非常に役に立ちました。

Ad inizio primavera una anomala ondata di freddo ha colpito i vigneti meglio esposti e quindi già in ripresa vegetativa, asportando una parte dei grappolini di Nebbiolo a Santo Stefano e riducendo quindi la produzione finale. Questo ci ha permesso di arrivare in vendemmia con pochi e mirati interventi di diradamento, ottenendo uva di grandissima qualità e riducendo i danni quantitativi.

春の始まりには日当たりの最もいい畑が既に芽が付きそうでしたが、異例の急な寒さが訪れ、被害をもたらしました。結果として、サント・ステファノ畑のネッビオーロ種の一部の小さな房を取る必要となり、最終的に生産量が減りました。そのおかげで、必要だけに応じてグリーンマニュールを行い、収穫の時はブドウのクオリティーが非常に良くて、生産量もあまり減りませんでした。

 

春が穏やかで温暖のお陰で開花と結実に最適でした。夏が典型的で雨量が少なく、収穫の時に健康な面でも品質の面でも最高の条件が揃っていました。収穫がスパークリング用のピノ・ネーロで8月20日に始まり、その後アルネイス、モスカート、リースリング、白ブドウと、ピノ・ネーロとドルチェット、早摘みの黒ブドウの収穫が行いました。

ピノ・ネーロの出芽が典型的に遅めですが、そのおかげで寒さと関連する被害は一切一つもありませんでした。

フレッシュさとストラクチャーもある為、偉大な年の期待ができます。若い時でも飲みやすさがあるでしょうが、長期熟成されたら素晴らしいにワインになるでしょう。

ドルチェットは、昼夜の寒暖差があまり激しくなく、夏の夜のアドヴァンテージにより実が散ることを防ぎ、収穫まで健康状態も全体的な状態も良かったです。

バルベーラは9月の最終週に収穫され、術的および生物季節学的な面でも理想的な条件が揃っていました。例年に比べると糖度と酸度、特にリンゴ酸が極めて高くて、今後は複雑で長期熟成能力のあるワインに生まれ変わるでしょう。発酵は糖分が完全になくなるまでスムーズに行われ、アルコール度数が高いにもかかわらず、フレッシュで香りのよいアロマが残りました。

ネッビオーロの収穫は9月の最後の数日に始まり、10月の第1週にピークを迎えました。

ブドウの房が健全で、理想的なフェノールの熟成を達成し、気温の寒暖差と9月後半以降に観察された気温の変化に助けられました。昨年に比べると、収穫量がわずかに下回り、ブドウの実の大きさも明らかに小さいです。

上記のファクターにより、ポリフェノールが豊富に含まれているため、しっかりとしたストラクチャーのある、調和の取れたワインを造るのに需要で、長期熟成に向いているワインに仕上がります。

アルコール度数が平均より若干お高めであり、適切な酸度もあるから、ほぼ完ぺきな条件が揃っていると言っても良いです。

最後に、やはり生産量があまり多くなかったため、ブドウの品質がすばらしいと言えるでしょう。

 

La primavera è stata mite, senza eccessi ed ha favorito una buona fioritura ed allegagione dei grappoli.

L’estate è stata regolare,  con scarse precipitazioni, contribuendo ad ottenere in vendemmia un quadro eccellente dal punto di vista fitosanitario e qualitativo.

La vendemmia è iniziata al 20 agosto con le operazioni di raccolta delle uve Pinot nero base Spumante. E’ poi proseguita con le uve bianche (arneis, riesling, Moscato) e le rosse precoci (pinot nero e dolcetto).

Le prime in particolare hanno presentato caratteristiche eccellenti, quali un’ottima dotazione zuccherina e un quadro acido importante che dovrebbero preservarne la freschezza. I profumi si presentato eccellenti per intensità e finezza.

Il pinot nero ha avuto germogliamento tardivo, tipico della varietà, che ha scongiurato i problemi legati al freddo della primavera inoltrata.    E’ maturato con caratteristiche di freschezza e struttura che ci fanno attendere una grande annata, piacevole sin da subito ma grande con l’invecchiamento.

Il Dolcetto si è avvantaggiato delle notti estive senza escursioni termiche importanti che lo hanno protetto dalla cascola del frutto, arrivando alla vendemmia con sanità e caratteristiche ottimali.

Il Barbera è stato raccolto nell’ultima settimana di settembre, in condizioni ideali sia dal punto di vista tecnologico che fenologico. La dotazione zuccherina molto elevata, unita ad un quadro acido importante rispetto agli anni precedenti, soprattutto dal punto di vista dell’acido malico, consentiranno di ottenere vini complessi e longevi. La fermentazione si è svolta senza intoppi sino al completo esaurimento degli zuccheri, lasciando profumi freschi e fragranti nonostante le alte gradazioni alcooliche.

La vendemmia del Nebbiolo è cominciata gli ultimi giorni di settembre e ha avuto il suo culmine nella prima settimana di ottobre. I grappoli si presentavano sani, con una maturazione fenologica ottimale, agevolata dal calo delle temperature e dalle escursioni termiche che si sono potute osservare dalla seconda metà di settembre in avanti. Dal punto di vista quantitativo siamo di fronte ad un carico produttivo leggermente ridotto, con acini visivamente più piccoli rispetto allo scorso anno.  Questi fattori hanno determinato una dotazione polifenolica importante, essenziale per produrre vini strutturati ed equilibrati, destinati a durare nel tempo. Gradazione alcoolica leggermente superiore alla media e buona acidità completano un quadro pressochè perfetto.

In conclusione possiamo affermare che abbiamo ottenuto risultati sorprendenti in termini di qualità dell’uva forse anche in virtù della quantità di produzione non eccessiva.

 

Claudio Roggero