ロゼワイン

各種ワインの製造工程ロゼワイン

ここでは、ロゼワインのつくり方をご紹介します。

ロゼワインとは?

ロゼワイン、イタリア語ではロザート(Rosato)といいます。

美しいピンク色が桜を連想させ、春先のワインとして注目されるロゼワインですが、いろいろなお食事と相性がよいので、実は年間を通して楽しめるワインとして人気急上昇中です。

ひとことで「ロゼ」と言っても、淡いサーモンピンクから赤に近い濃いピンクまで様々で、味わいも白ワインのようなフルーティーなタイプから、タンニンを感じるタイプまであり、楽しみ方がたくさんあるワインです。

ロゼワインの基本的な製法

ロゼワインの主な造り方は、次の3通りになります。

果粒を選別したあとに行う「直接圧搾」

01 果粒を選別したあとに行う「直接圧搾」 (Pressatura diretta)

白ワインを造るときと同様に、黒ブドウの破砕と圧搾を行います。これにより、果皮から色素が少し抽出されますが、タンニンが多くならないように注意する必要があります。

優しくプレスされて抽出された果汁には、酸化を防ぐため不活性ガスが注入されることがよくあります。この方法で造られたロゼは、もっとも上品で淡い色をしています。

直接圧搾で造られたロゼワイン

アルコール発酵前に行う「短期間のマセレーション」

02 アルコール発酵前に行う「短期間のマセレーション」 (Breve macerazione delle vinacce/ salasso)

黒ブドウを破砕して、風味と色素を抽出できるようにマセレーション処理を施します。
マセレーションの期間は、ブドウの果皮から抽出したい色素とタンニンの程度により、数時間から数日と異なります。このマセレーションは、発酵初期まで継続されることもあれば、そうでないこともあります。その後、フリーラン果汁を抜き取り、果皮は優しくプレスされます。その後、白ワインのように低温にて発酵させます。

「セニエ法」とも呼ばれるこの方法では、通常、直接圧搾よりもより濃い色で味わいのはっきりとしたロゼワインが造られます。

短期間のマセレーションで造られたロゼワイン

発酵後に行う「ブレンド」

03 発酵後に行う「ブレンド」 (Blend/miscela)

白ワインに少量の赤ワインを加えてロゼワインを造る方法です。
ロゼ・シャンパーニュやロゼ・スプマンテを除き、この方法はEU(欧州連合)では認められていませんが、低価格のフルーティーな一部のニューワールドのロゼはこの方法で造られます。

ブレンドで造られたロゼワイン